旅立ちの章

13/27
前へ
/95ページ
次へ
綺麗な夜空、キラキラと無数の星が輝き、綺麗な丸い月が、暗い暗い大地を照らしています。 水浴びをしていたシアンは、水浴びを終え、焚き火の側に向かいました。 まだ、濡れている銀色の髪を、乾かしながら、二人を見ます。 「生きていれば、今頃、弟も、このくらいなのだろうな。……さて、寝るか」 シアンは、焚き火から少し離れ、横になりました。焚き火を囲う様に、三人は、眠りにつきました。 静かな夜は、あっという間に過ぎ、鳥のさえずりと供に、朝日が見えました。 「くらぁぁぁ! ポポロン! 起きんかー!」 ごつん! と鈍い音が。 「いてー! 朝くらい、優しく起こしてくれて」 ごつん! 「いてー! また、殴った!! あー、いてー! 」 シアンは、腰に細身の剣を固定し、微かに笑っていました。 「やはり、ガキだな」 「な! シアン! おれは、ガ」 ごつん! 「いてー! 三回殴った!!」 騒がしい朝を迎えながら、ポポロン達は、ロンヌを目指し、歩き始めました。
/95ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加