旅立ちの章

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たどり着いた場所は、とても大きな要塞でした。 石で出来た要塞、その中央に、鉄で出来た門がありました。 ひとりでに鉄の門は開き、三人は、兵士達の後について中に入りました。 内装は、全て金でできてあり、机や、椅子、そして、扉等は、キラキラと輝いていました。 しばらく歩くと、兵士達は、足を止めました。 「この先が、王の間です。私たちは、ここまでです」 何かに怯えながら口を開く兵士達。 「ご苦労」 バランは、そう言い、金の扉をあけました。扉の先には、金でも木でもない光景が広がっていました。 氷でできた、部屋。 そう説明するしか、ありませんでした。 「これは、これは、雷帝バラン殿、今日は、何故この様な場所に?」 氷の玉座に座る、ロンヌの王 バルザスは、冷めた口調で、言いました。 「……やはり、手遅れじゃったか……」 バランは、右手で顔を抑え、言いました。その後ろで、震えるシアン、シアンの真横でポポロンは、まっすぐバルザスを見つめていました。
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