14人が本棚に入れています
本棚に追加
たどり着いた場所は、とても大きな要塞でした。
石で出来た要塞、その中央に、鉄で出来た門がありました。
ひとりでに鉄の門は開き、三人は、兵士達の後について中に入りました。
内装は、全て金でできてあり、机や、椅子、そして、扉等は、キラキラと輝いていました。
しばらく歩くと、兵士達は、足を止めました。
「この先が、王の間です。私たちは、ここまでです」
何かに怯えながら口を開く兵士達。
「ご苦労」
バランは、そう言い、金の扉をあけました。扉の先には、金でも木でもない光景が広がっていました。
氷でできた、部屋。
そう説明するしか、ありませんでした。
「これは、これは、雷帝バラン殿、今日は、何故この様な場所に?」
氷の玉座に座る、ロンヌの王
バルザスは、冷めた口調で、言いました。
「……やはり、手遅れじゃったか……」
バランは、右手で顔を抑え、言いました。その後ろで、震えるシアン、シアンの真横でポポロンは、まっすぐバルザスを見つめていました。
最初のコメントを投稿しよう!