変心

4/11
前へ
/667ページ
次へ
「エミさんが、何をしに来たの?」 初めて耳にしたレイの冷たい声に、ブイは心から怯えた。 「何って……別に……ちょっと話をしただけだよ」 ブイはレイの顔をまともに見られないので、どんな表情をしているかわからなかった。 「ふーん……まあいいわ。今度エミさんが来たら、部屋に入れたらダメよ。ううん、もう二度と話をするのもダメ。これは命令よ」 レイの顔には、思っていた以上に怒りが満ち溢れていた。 「そんな……」 ブイは弱々しく言った。 レイは目が怒ったまま、口だけを無理矢理曲げて笑った。 「ちゃんと私の言うことに従わないと、ほら、これ」 デジカメを取り出し、あの奴隷契約の動画を再生してブイに見せた。
/667ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12456人が本棚に入れています
本棚に追加