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「あの、今は深夜ですけど、できるだけ物音を立てないほうが……」
「あ、そうだね」
ブイはそっと扉を開けた。そして、周りを注意しながらレイの部屋に向かった。
レイの部屋に着くまで、幸い誰にも会わなかった。
扉を開ける前に、ブイは横にいるエミに顔を向けて一度コクリと頷く。
エミもブイの顔を見てコクリと頷いた。
音を立てないようにそっと扉を開けて、レイの部屋に入った。
ベッドの上で、レイは横たわっていた。
眠っているように見えるようにと、ブイはレイの首まで布団を掛けておいた。
ただ、目は開いたままだ。
「死んでいますね……」
エミは、レイの脈や目の瞳孔を調べて言った。
「よかった……」
ちゃんとレイが死んでいたことに、ブイは安心して胸をなで下ろす。
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