深夜の訪問者

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「あの、ブイさん、これを」 エミは鍵を差し出す。 この部屋の鍵だ。 「どうするの?」 「この部屋を出るときに鍵を掛ければ、マスターキーを持っているアニエスさんか殺人犯が怪しまれます」 「なーるほどー、頭いいね」 エミの機転に感心したブイは、レイの部屋を出て鍵を掛けた。 「この鍵どうしよう?」 レイの部屋の鍵を持ち上げて訊いた。 「トイレにでも流せば、見つからないと思います……」 「わかった、そうするよ」 2人は自分達の部屋がある3階に戻った。 ブイは帰りも他の人に出会わないように、細心の注意を払って歩いた。 そのおかげか、無事、自分の部屋まで到着した。
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