変わることが怖かった

3/4
前へ
/23ページ
次へ
そろそろ軍資金が底を尽き始めた 一ヶ月もっただけ良かった方だな 目的が出来ました。帰宅します 帰宅といってもご隠居のおさんぽとはわけが違うよ お家に帰るまでが遠足です さて、何週間後に帰れますかな 「おかえり」 「いってきます」 つなぎを着た叔父が肩を掴む つなぎを着てるってことは農作業の途中なのです 「うふふ、米運びんしゃい」 「うぷぷ、拒否権はないんでしょうねきっと」 部屋に行き荷物を降ろして米袋を運びんしゃす 「前よりお土産増えたね」 「そんな気の利いたものはないんですけどね」 行きは軽い荷物ですが、帰りは重たくなるのです 「今回はどこまで?」 「ちょっとそこまで」 「そんな隣のト××みたいな回答は求めてない」 「あっちのほう」 そう言い、適当に指差す 「そっちは海しかありませんぜ、お兄さんよお」 冗談もそろそろ置いといて、 「これお土産」 「おお、あざます」 渡したのは四十肩と胸にプリントされたTシャツ 叔父とは好みや性格が一緒なのだ 17歳と気が合うおっさんか、はたまたおっさんと気が合う17歳か どちらにしても結果は悲しいな
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加