変わることが怖かった

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叔父さんには感謝している 居候させてもらっていることは勿論だが、なにより自分みたいな自由人によくしてくれる 他にも軍資金稼ぎのアルバイトを紹介してくれたりもする 中卒でバイトできる所って最近ないんだよねぇ 本当に助かってます 「ときに少年よ。君にご友人というものはいないのかね?」 「いましたね。過去形ですが。こんな出来てない人間に、そんな大層なもんは神様は与えてくれませんでした」 「やや。これは泣いていい場面?」 ガキみたいにニヤニヤ笑うおっさん 見た目はおっさん、中身は子供 最悪の組み合わせですな 「四十半ばのおっさんに泣かれても困るんで」 「そんなに大切に思ってるんなら車に米載せてよ」 「大切には思ってませんよ。ただ世間の目が痛いんで」 でも米は運ぶよ。それぐらいは働かなきゃね 「そんな優しいあなたが好きよ」 「今日も天気がいいっすね」
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