花火

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「俺、生。」 大倉が先に頼む。 「じゃ、俺も…」 「キャー!すごい!眺めいい!!」 屋上に着いたばかりの女の声が耳に入る。 「優羽!早く!こっちこっち!」 「待って、瑞希。早いよ。」 店員に頼んだ口をそのままに、入口に目を奪われる。 春子と瑞希だ。 「では生二つでよろしいですか?」 「あ、はい。お願いします。」 はっとして、返事をした。 春子は瑞希に手をひっぱられ、ぐんぐんこちらへ向かってくる。 ―え、こっち来るのか?? 顔は花火の方へ、目線だけ春子達の方へ向ける。 「ここ!すごいよく見える!」 2人は俺らの隣の隣のベンチに腰かけた。
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