警鐘‐2

10/13
前へ
/33ページ
次へ
天井を見つめて、気持ちを落ち着かせる。 ピロン。 「……。」 え? 今度は正真正銘パソコンからメールの受信音。 「……は、はい…。」 必要なんてないのに意味不明な返事をし、ベッドからゆっくり起き上がった。 早くない? 心の中で突っ込みながらも、おそるおそる受信箱を開ける。 『はい。』 すごくシンプルな返事がそこにあった。 短いだけに、春子の勇気と緊張感が伝わってきた。 今までとは違う空気をまとったメールだ。 「……はい。」 じーっと、その文字を見つめる。 「……はい…。」 2回読むと、コホ、と小さな咳払いをした。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2641人が本棚に入れています
本棚に追加