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『じゃあ、またこっちから連絡するよ。
おやすみ。』
がっついていると思われたくなくて、わざと大人ぶった。
『おやすみなさい。』
春子からそれだけ返ってきた。
ふ。
なんか、急に他人行儀。
変な感じ。
でも、俺をやっと意識してくれてるんだと思うと嬉しかった。
もっと、もっと意識すればいいのに。
「…おやすみ、春子。」
自分で言っといて少し照れ、軽く鼻をこすりながらパソコンを閉じた。
俺は正直浮かれていた。
その夜は、春子の笑顔を思い出しながら、幸せな気分で眠りに就いた。
なんだか白い、白いイメージの夢を見た。
ベッドの上で3回も携帯の着信があったってことに気付いたのは翌朝だった。
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