警鐘‐2

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『司さん、お疲れ様です。 実は今日、以前から言ってた瑞希と同期の男性社員の人に交際を申し込まれました。』 カチャ。 最後まで読まずに、思わずノートパソコンを閉じてしまった。 12月4日。 遅く帰宅して疲れた体に、上から大量の水をぶっ掛けられたような感覚に陥る。 「……。」 近いうち、そういう報告があるとは思っていた。 でもまだ心の準備ができていない。 「…ハァー。」 ネクタイを緩め、コンタクトを眼鏡に代え、しばらく天井を見つめた後、大きく深呼吸した。
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