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こんな風に遠くから見ないでも、もうすぐ春子と直に会える。
そう思うと、どうしようもなく嬉しかった。
お気に入りの洋楽のバラードを口ずさみながら車を走らせる。
クリスマスも終わり、新年を迎える準備でせわしく歩いている街ゆく人達も、なんだか幸せそうに見えた。
ガチャ。
「ただいま。」
「おかえりなさい。」
帰ると、母親はすぐに玄関まで来て俺を抱き締める。
…が、今日は少し離れ、複雑そうな顔をしてつっ立っていた。
「どうした?」
「…ううん。」
何か言いたげだが、目線を他へ移し、居心地悪そうにしている。
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