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次の日も、次の日も、家と病院を往復する日々が続いた。
春子の親と交代で春子を看る。
夜は毎日、俺に任せてくれた。
ソファを使って眠ろうかとも考えたが、春子の微かな動きでも感じられるように、毎晩手をつないでベッドに寄りかかって眠った。
春子の意識が戻った時にすぐ気付けるように、そんな建前よりも、本当は目が覚めるまでの僅かな間だけでも恋人のような気分を味わいたかっただけなのかもしれない。
春子の父親は仕事帰りに来るくらいになった。
春子の母親は、
「司君のこと、本当に信頼してるみたい。」
と、笑っていた。
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