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カラ……。
換気のために少し窓を開ける。
気温はほぼ同じくらいだが、心地よい風が入ってきた。
意外と風強いな……。
あまり体に良くないかなと思い、すぐにまた閉めた。
「つっ!」
何か聞こえた気がした。
ギシ……。
ベッドの軋む音。
俺はゆっくり振り返る。
「いたっ!」
春子の声。
春子が頭を押さえながら体を起こそうとしている。
「……あ…。」
声に出したつもりが、出ていなかった。
俺は自分の視界に映る春子を、まるでスクリーンで見ているかのような感覚に陥る。
目が離せず、口を半分開けたまま立ちすくんだ。
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