一週間(Ⅰ)

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春子が俺とのやり取りや出会いを忘れたんなら、後は俺が春子を忘れればいいだけの話だ。 なんだ、これで踏ん切りがつく。 長い片想いも、ようやく終焉を迎えることができる。 「……。」 春子が目覚めたから嬉しいはずなのに、苦いものがじんわりと胸から上がってくる。 事故のことは詳しく言わないでって春子の母親に言われてたし、実際無理に思い出させるわけにもいかないから、ちゃんと謝ることはできない。 俺のことを忘れているわけだから、告白することさえできない。 ただ、去るのみだ。
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