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俺は毛布を肩に掛けたままソファから起き上がり、ゆっくり春子のもとへ近づいた。
「優羽、顔真っ青だよ。」
カタン……。
ベッドの横の折り畳み椅子に腰かけ、春子の顔を覗き込む。
「大丈夫?」
もっと考えて、慎重に行動すべきだった。
昨日、あんなに近付くことができて浮かれていたのか、俺は何のためらいも無く、春子の頭を撫でようとした。
ビクッ。
一瞬、春子がものすごく怯えた顔を俺に向け、俺の手を避けた。
俺が触れることに対して、明らかな拒否反応。
「あ……、ごめん。」
すぐに手を引っ込めた。
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