一週間(Ⅱ)

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春子は俺の腕の中で埋もれているため、声もこもってるし、頷く頭もぐしゃぐしゃだ。 「はは。」 上からその様子を見て思わず笑ってしまった。 ちょっと苦しそうだけど、可愛いからもっときつく抱きしめた。 春子の温度をこんなに直で感じることができるなんて。 大きな声で喜びを叫びたくなる。 「は……。」 でも、すぐに胸が痛くなった。 なんで、この子は記憶を失くした春子なんだろう。 なんで、春子が好きになったのはウソをついている俺なんだろう。  
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