一週間(Ⅱ)

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「優羽?」 春子の頭上に顎をのせながら話す。 「優羽は自分の記憶が戻っても、今の気持ちのままだと思う?」 顎の下の春子の頭が少し傾く。 「ん~、そのままだよ、多分。」 春子は、なんてことないように簡単に答えた。 その言葉が俺にどれだけ刻まれたかなんて、これっぽっちも思わないんだろうな。 「ぷは。」 腕を緩めると、埋まっていた春子がひょこっと顔を上げた。 驚いたような、笑ってるような、口半開きの抜けた顔に、クルクルした目。 おでこをコツッと当てて、ふっと笑う。 「約束ね。」 そう言って俺は小さなキスをした。
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