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はっと目が覚めた。
まだ薄暗い。
「……夢、か。」
ソファから起き上がって、軽く伸びをする。
ベッドを見ると、春子は静かな寝息を立てながらまだ眠っていた。
音を立てないようにベッドの傍らへ行く。
眠る春子を見下ろしながら、中指でそっとその唇をなぞった。
「春子……。」
起きていないから呼べるこの名前。
唇から、頬、首元へと指を滑らせる。
あー、ホント、男やってんの嫌になる。
そう思いながら、眠る春子に口づけした。
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