2729人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
朝食前に春子を起こした。
無言でもぐもぐご飯を食べる春子。
俺となかなか目を合わそうとしない。
昨日のことを反芻して緊張してる?
それとも……。
「ねえ、優羽。」
「な、何?
司さん。」
「いろいろ思い出し始めてる?
俺のこと?」
毎日、俺に対しての態度に変化がある。
意識してくれてることは嬉しいけれど、いつ思い出すのか気が気じゃない。
「え??
何も……まだ。」
「そっか。」
ふー、と息を吐く。
「……ごめんなさい。」
春子は俺が呆れていると取ったようだ。
謝らないでよ。
思い出せないことを引け目に思ってるんなら、昨日のキスの意味が変わってきてしまう。
最初のコメントを投稿しよう!