2730人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「そ……っか……。」
ふーっと大きな息を吐き、下を向く。
やばい。
春子の顔見れない。
今までだったら、普通に抱き締めてる場面だ。
女の子からの『好きかも』は、何度も聞いてきた。
簡単な恋愛の始まりだ。
無論、後腐れの無い女を選んできたが。
「昨日のキスは……、半分同情かと思ってた。」
今までの自分が驚くような、格好悪い言葉がこぼれる。
「は?」
春子の素っ頓狂な声。
「俺に触れられるのヤじゃないの?」
つい本音で聞いてしまう。
男ダメなんでしょ?
過去の出来事を思い出させた俺は尚更……。
最初のコメントを投稿しよう!