終章

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カタ、カタカタカタ……。 『たすけて』 打ち終わると、そのまま机に顔を突っ伏して泣いた。 こんなことをしても意味がないのは分かっている。 むしろ、こんな書き込みする方が陰湿だということも。 男の人が怖いのも、女の人にいじめられるのも、全部私が汚れているせい。 拭っても拭っても消えない過去を、ホントはみんな知っているんだ。 こんな悩み、心配性な親には言えない。 会社を辞める勇気もない。 ……でも、ホントはここから抜け出したい。 誰か、私に気付いて欲しい。 私も人を好きになりたい。 人に愛されたい。 誰か、……たすけて。    
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