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「おまえさ、昔の男引きずってるのか何なのか知らねーけど、もっと前に目を向けてみれば?」
「はぁ?」
お互い弁当に箸をつけるや否や東條が見当外れなことを言い出す。
昨日の昼の件を、相変わらず勘違いしたままみたいだ。
「優羽ちゃんのことにしても大事なのは分かるけどさ、やっと想いが通じて一段落したみたいだし、今度は自分自身を大事にしてみれば?」
今度はあながち間違ってはいない。
さすが何年も友達やってきただけある。
「分かってるわよ」
素直にありがとう、とは言えず、ふいっと顔を逸らして弁当をむしゃむしゃ食べる。
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