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「何、って?」
分かってて聞いているような口振り。
「ほら、気になる子ができたり、とか。
実は既に彼女いまーす、とか」
半笑いだった東條が、全笑いした。
笑った勢いで御飯が一粒口から飛び出た。
「ちょっと、汚い!」
「わりぃ。
ははは。
そんなのができたら、逐一お前に報告してるだろ。
親友なんだから」
親友……。
友達その他大勢よりも格上だということが嬉しい半面、微妙に胸が痛む自分がいた。
「そ……うよね」
「改まって聞くから何かと思ったよ」
爽やかな笑顔。
今更そんな対象エリアに入れているはずがない。
バカな質問をした。
でも、そういう相手が今現在いないんだということに少しホッとしたのも事実。
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