〈番外編〉瑞希×東條

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分かってたけど。 その反応。 まぁ、伝えただけでも私偉いわ。 「いいよ。 そんな深刻に考えなくても。 返事とか分かってるから、今まで通り……」 「いや、そんな訳にいかねーし! ちゃんと、……ちゃんと考えるよ。 こーいうのはちゃんとしないと……」 すっごい考えてる……。 東條はこういう律儀で真面目な男だ。 今思い出したわ。 昼休憩の時間が少し心配になってきた頃、ずっと頭に手を置いて無言で考えていた東條がようやく口を開いた。 「……俺、今女いねぇし、おまえのこと人として、まぁ、好きだし」 「……うん」 「とりあえず」 「……」 「つきあってみる?」 「はい?」 ええ!? 何よ、それ。 とりあえずって……、そんなに簡単に。
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