〈番外編〉瑞希×東條‐2

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「……」 覚えていてくださって光栄だこと。 「忘れて。 思い違いだったみたい」 目を逸らし、握られた腕を勢いよく振り払う。 「……」 東條は溜め息と同時に、ゆっくり胸の前で腕を組んだ。 「……おまえ、可愛げ無さ過ぎ。 男に愛想つかされるの分かるわ」 呆れた顔、ものすごく冷たい口調。 「お褒めにあずかり、ありがとうございます」 我ながら可愛げゼロ。 いや、むしろマイナス100くらい。 「お前が……、佐山が2年前、亜紀と今後連絡取ったら随時報告しろって言ったんだろ」 「……」 ――え? 「会わないって返事したけど、やっぱ行くわ。 お前の忠告はいつも正しいからな」
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