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2年前、東條が別れた彼女の名前を呼びながら、酒に溺れていた光景が頭をよぎる。
毎日のようにつきあい、介抱してあげたのは私。
どんだけ彼女のことを好きだったのか、どんだけ彼女との思い出があるのか、1つひとつ事細かに聞いてあげたのも私。
どんだけ東條が苦しかったか悲しかったか傷ついたか、知っているのは、理解しているのは、
……全部私。
はは……。
私に相談してくるはずだ。
だって、東條にとって私は、昔も今も……親友なんだから。
「会えば?」
「え?」
「会った方がいいよ。
こういう時は」
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