3119人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
「……ル、コ……」
司さんの口がピクッと動く。
「はる、こ……」
私はクスリと笑って、
「はい」
と、小さな声で答えた。
パチッ。
急に開く司さんの目。
ドアップで観察していた私の方が驚いた。
「あ……」
司さんの手が伸ばされ、途端にぎゅうっと抱き締められる。
「あーー。
やっと会えた。
……会いたかった」
司さんが掠れた声でそう言い、腕の力を一層強めた。
「……つ、司、さん?」
まだ、寝惚けてるのかな?
私も力比べみたいに、ぎゅうーーーっと司さんを抱きしめてみた。
最初のコメントを投稿しよう!