〈番外編〉司×優羽‐2

4/25

3119人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
マンションに着き、玄関を開けて優羽を先に部屋に入れる。 「お、お邪魔します」 バッグを胸の前で握り、おどおどと優羽が部屋に上がる。 「どんだけ緊張してんの?」 くっくっと笑いながら俺も部屋に入る。 あー。 この前もだったけど、優羽がこの部屋に入るだけで空気が完全に変わる。 冷たくて温度の無い部屋が、一瞬にして柔らかく温かい雰囲気になる気がする。 カチ。 リビングの電気を点けて、優羽をソファに座るよう促す。 「酒でも、飲む? 缶ビールと焼酎しかないけど」 「あ、じゃあビールを……」 「経済的に酔えるんだったよね?」 「よく覚えてますね……」
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3119人が本棚に入れています
本棚に追加