好奇心とピンチ

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 身体は熱いけど、まだ何か飲み物を飲み下せるような感じではない。  ウォッカで焼けた喉をんん……と鳴らし、あたしは虹原岳から視線をそらした。  ……ひょっとして、さっきそっと頭を撫でてくれていたのも、この人の手だったんだろうか。  外見は、ちょっと軽めのイケメン。  チャラ男じゃないにしても、そういう行動に走っても何ら不思議はなさそうなのに、親切だ。  もう一度顔を手で覆いながら、あたしはふとゆりのことを思い出した。  ……この間のことさえまだ話してないのに、今日のこととかもっと言えない。  それが何故なのか、今考えるのはちょっと無理だった。 .
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