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「……何？」
不満をたっぷりと込めた瞳を、真っすぐ虹原さんに向ける。すると彼は、うっとりと見つめ返してきた。
「……その顔、見たかった。だから、華緒梨達が来るって判っててアイツの相手した」
「な……っ、普通、そういうこと、する!?」
「さあ。ただ、思った瞬間やらないと気が済まないタチなんだよ、俺」
「思った瞬間、って……」
「他の女とイチャついてるところ見たら、華緒梨は怒るのかなって。俺のこと、責めてくんのかなって」
「……」
「怒りが勢い余って好きだ、とか口走ってくんないかな、とか思って」
「……呆れてものが言えない……」
「判ってるよ。自分でもこういうとこ、どうかと思うんだけど」
穏やかに話しながら、虹原さんの手はあたしのキャミソールをたくし上げる。
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