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「鳶島さん、何したんですか?」
「あなたのことよ」
え、と香苗さんの顔を見る。
香苗さんは困ったように首を傾げると、テーブルの上でそっと手を揃えた。
「ほら、鷹(ヨウ)くんとトビくん、あなたに何かしたでしょう?」
「鷹くん?」
誰のことか判らずにキョトンとしていると、鳶島さんが頬をさすりながらボソッと言う。
「ササキングのことだよ」
「……知らなかった」
というか、今の今まで気付かなかった。佐々木さんの下の名前を知らないということに。
でも、香苗さんに鳶島さん、佐々木さんが一ヶ所にいるところなんて見たことなかったから……。
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