夢のままでは続かない。

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   織部さんが、目を丸くして俺を見ていた。怒られることを覚悟で、その視線を受ける。  俺と織部さんの間にあるのは、プリントアウトされた原稿だった。  冷静になって考えてみるとやはり複雑で、腹の立つ出来事だった。佐々木が俺に塩を送って寄越した件のことだ。青優社に華緒梨との写真記事が出るところだった、あの件。  佐々木にしてみれば、100パーセント俺の為ではないのだろう。そんなことは考えなくとも判ることだ。  けれど、結果的に俺の方の事情も状況も少し変わってしまった。  それはとても屈辱的なことだが、まだ自分が上の事情でどうにでも動かされる程度の作家でしかないのだから仕方ないと思えば、何とか飲み込める。 .
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