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「なんか、頭打った気分になりましたよ。いやあ、参った」
「……は?」
「自分がいかに世俗の垢に塗れすぎていたかってことを思い知ったと言うか……」
「待て、何の話をしてるんだ」
「虹原さんの純愛の話ですよ」
「──……」
ヒク、と。
喉の奥が引き攣れて、息を吸うことも吐くことも一瞬だけできなくなってしまった。
純愛、って……。
すると綾瀬は胸の支えがが取れたとばかりにペラペラと話し始める。
「いや、なんか最初は悪いことしちゃったかなぁ……という程度だったんですよね。俺が青優社に出した記事のせいで、駄目になっちゃったみたいで」
「……」
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