312人が本棚に入れています
本棚に追加
華緒梨の手を自分の方に持ってきて、その手のスプーンの先のアイスをぱくっと食べてやった。
「……甘っ」
「岳さん、もう」
クスクスと笑いながら、華緒梨は「欲しかったの?」と首を傾げる。
「そういうわけじゃないけど、どんな顔するんだろうと思って」
「岳さん、ホント好奇心強いよね。思いついたらやらずにいられない感じ」
「まあ、否定はしないけど。でも」
俺の顔を見ながら、またアイスを口に運ぶ華緒梨を見て、ちっちゃい子のお守りをしているような気分になってしまう。
そこで湧き上がってくる笑いを堪えて、続けた。
.
最初のコメントを投稿しよう!