同じ未来を描いてみたい。

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  「その対象に興味がないと、やっぱりね」 「そうなの?」 「そりゃそうだろ。目に入る女全部にこんなことしないし」  何も考えずにそう言うと、華緒梨はムッとしてスプーンを置く。 「目に入る女の人全部にこんなことする人なら、あたしお付き合いしてないもん」  ……どこに地雷があるのかも判らないあたりも、まったく面白い。 「そういう意味じゃないんだけど……」 「判ってる。でも、今のは聞き捨てならなかったもん」  ぷりぷりしながら、華緒梨はまたスプーンでアイスを口に運び始めた。  途端にまた、とろけるような笑みをこぼす。  小さな嫉妬も甘い甘いアイスも、同じレベルなのか? 「心配しなくても、ここまで小さいことが気になるのは、華緒梨だけなんだけど」 「えっ?」 .
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