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どういう意味のごめんなさいだろう……と彼女の言葉を待った。
緊張と不安で、心臓がバクバク鳴ってるのが自分で判る。
フラれることはないとは思うけど──まだ考えられないなら考えられないで、曖昧に頷いてくれたらいい。
女にホレて、のぼせ上がって将来まで考えてしまうとか、まるで中学生のガキみたいなんだけど。
……でも、勢いとかそんなんじゃないんだけどな……。
すると華緒梨は、さっき落っことしたスプーンをゆっくりと手に取り、パフェのグラスの中にそっと挿した。
もう半分程になってしまっているそのグラスに、かなり水滴がついている。
「……あの、岳さん……」
「ん」
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