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自分で自分に言い訳をしながら、まだ胸に残る衝動を何とか撫で付けるようにふうー……と長い息を吐く。
耳の中で、ドクン、ドクンと自分の鼓動が聴こえた。
どんだけだよ。
華緒梨は軽く口唇を噛み締めながら、スプーンを手に取り意味なくグラスの中をザクザクとかき回し始めている。
その頬がまだ赤いのを見て、不思議と気持ちが和らいでいく。
変な話だ。俺の劣情を煽るのが華緒梨ならば、落ち着かせるのもまた華緒梨なんだから。
「あのさ、華緒梨」
「ん、ん?」
グラスの中身をかき回すだけの簡単な作業が珍妙なものであることに気付いたのか、華緒梨はまたアイスを口に運び始めていた。
慌ててスプーンを口から離し、華緒梨は口元に手を当ててもごもごしながら俺の顔を見る。
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