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「華緒梨も本気でいてくれてるんだって確認したところで、早速なんだけど」
「うん……」
「やっぱりさ、会って話しておきたいと思ってるんだけど」
「誰に？」
どこまでもお嬢さんな思考の華緒梨に、力が抜けそうになる。ふっと小さく笑って、でも真剣に話を続けた。
「華緒梨のご家族に」
「……っ、げほっ」
俺が言った瞬間、急にむせ始めた華緒梨は、何度も瞬きをする。
その反応で、彼女の頭の中にそんなこと全然存在してなかったんだな、ということが判った。
だからといって、別にがっかりしたり寂しく思ったりすることはない。
そこまで考えていなかったからといって華緒梨が愚かというわけではないし、彼女の想いを疑うこともない。
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