対、世間。

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   華緒梨の身体がドアと一緒に傾いてしまう前に、彼女の腰に腕を回して引き寄せる。  やわらかい身体の下腹がちょうどいいところにトスンと収まって──鈍い刺激になった。  それに耐えながら華緒梨の口唇にふうと溜め息を吹きかけて、耳元に顔を寄せる。 「続き、ベッドの上で聞く」 「なん……っ、やだ……」 「嫌なの? やめたい?」  わざと、甘えるように訊いてやる。  すると、華緒梨は「やめてよ」というようにしゅんとした顔になる。 「その“やだ”じゃない……」 「そう? だったら、何なんだろうな」  そうして言葉では弄びつつも、手は華緒梨の着ている服に侵入していく。  やわらかい肌に直接触れて、自分の体温が上がるのが判った。ちょっと、息苦しい。 .
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