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あたしがそのまま著者名である“虹原岳”をクリックすると、もうひとつの新刊が表示されている。
“晴れのち雨宿り、それから今。”というのは、岳さんが織部さんと一緒に作っている単行本。
どちらも同じ、12月中旬発売。
最初に聞いた時はすごく驚いた。
本って、作るのにはもっと時間がかかるもの……と勝手に思っていたから。
このまま岳さんの部屋に行けば、原稿が待っている。
これもあたしの勝手なイメージだけど、小説って締め切りがあって、作家さんはそれに向かって急いで書いていくものだと思っていた。
編集さんが原稿の誤字や脱字のチェックをして、そのまま本になるものとばかり……。
実際は違うらしく、岳さんが送ったデータは半月くらいしてからなぜか紙の原稿でやってきた。
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