終章・あしたも、あさっても。-4

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   ちょっと気になったけど、今聞くことでもないかな……と思ってあたしもメニューを開いた。  お父さんの奢りだから、身体に触らない程度にちゃんと食べようと思って来たんだし。  やっぱり送ろうか、というお父さんの言葉をまた辞退して、あたしは岳さんに手を引かれてぷらぷらと歩いていた。 「そういえば、来月また流星群があるんだって」  夜空を見上げながら、今朝気象予報士さんが言っていたことを思い出した。 「また? なんだか、ありがたみがないな」 「そういえば、ここ数年天体関係の特別イベント、特に多いね。何でだろ」 「一般人が騒ぐからじゃないの。月食とか日食なんて、世界中どこでもけっこう頻繁にあるし」 「……そう言っちゃうとありがたみがないね」 「はは」 .
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