終章・あしたも、あさっても。-4

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  「……あの時、話そうって決めてたしな。判った。今更宮下とかいうヤツなんてどうでもいいけど、種明かしする」 「うん」  岳さんはもう一度正面からあたしの顔を見た。  握っている指先が、甘えてくるように手のひらを下からくすぐる。 「……お前さ、斎藤って覚えてる?」 「斎藤……?」  いきなりそれだけ言われても、と思ったけど。  すぐに思い出した。 「星林学園の、高等部の若い先生……?」 「おー、覚えてるか」 「覚えてるも何も、あたしの同級生のマミちゃんと去年電撃結婚したって……」  言いながら、ハッと岳さんの顔を見上げた。 .
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