終章・あしたも、あさっても。-4

26/33
前へ
/33ページ
次へ
  「え、それって宮下先輩があたしのブルマ姿の写メ持ってたってこと……!?」 「そうだよ。それ見てすぐ、その前に斎藤のところで見かけたお前だなって判った」 「は?」 「“は?”じゃないだろ」 「え? どこで?」 「星林に決まってるだろ……」  岳さんは「だから言いたくなかったんだよ」とぼやきながらあたしの手をとって歩き出す。 「覚えてないのは、知ってた。でも、俺だけ覚えてたなんて……なんか、癪だろうが」 「いや、でも岳さんは人の名前と顔覚えるの、得意でしょ……? あたしは、ゆりにもよく怒られるくらい忘れっぽいし」 「それも判ってる」 「……? でも、写メ持ってたからって殴らないよね?」 「……」  ぴた、と岳さんの足が止まる。 .
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

232人が本棚に入れています
本棚に追加