終章・あしたも、あさっても。-4

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  「……忘れっぽいくせに論点ずれないよね、お前」 「……」  褒められたのかけなされたのか、どっちだろう……。  岳さんは諦めたようにふっと笑って、あたしを振り返った。 「宮下はね、たぶん公開セクハラを怒られたんだと思ってる……筈」 「筈?」 「ブルマ姿のお前の股ぐら指差して、"この空間が神すぎる"とかのたまってたから。女をそんなふうに辱めてんじゃねえ、ってぶん殴ったもん」 「股……」  思わず膝を閉じ、身体もがちがちに固まった。 「あるだろ。痩せてるのに程よく肉がついてる女の身体。股間と太ももの間に少し隙間ができてる感じ……」 「嘘。やだ。男の人ってそんなとこ見て……」 .
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