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「知ってる? ここら辺で最近不審死が多いんだってー!」
「そういえばニュースでよくやってたわよね、死因が全く不明の死体が見つかってる
って」
「うんうん、それもたった一ヶ月で六人も! 五日に一人だよ!」
「ホント、怖い世の中ね」
「あれ、実は……」
「実は……?」
「時間を止められる人間がやってるらしいよー!」
「……あ、そう」
「もう! 反応薄いよ! もっと驚いてよー!」
それは噂であった。
このように女子高生たちが噂をするだけのような、根拠もない噂。
オカルトとしてささやかれて、次第に消えていくような――。
ぱたり。
彼女たちの後方、およそ三十メートル。
七人目。
何が起こるでもなく男は倒れた。
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