携帯小説

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携帯小説

 携帯小説ってどういうものだろう。  絵文字あふれて改行だらけ、みたいな印象。  もちろんそういうのだけじゃないことは(というか、かなりガチな純文学まであることは)知っています。けど、携帯小説を読む多くの人が「実は本って読んだことないんだよねー」という人だということは事実でしょう。  本(小説、新書、専門書などなど)と携帯小説ってどう違うんでしょうね。  ということで今回はそれについてちょっと考えてみましょう。  まず第一に「ページがさくさく進む」ということが挙げられるかも知れません。  本の小説は(昔のものは特に)1ページの文字量が携帯小説に比べて多いです。ページがさくさく進むと、なんだか「読みやすい」という気がしますよね。その効果を狙ってわざと文字を大きくする出版社もあるくらいですから。  次に「作者がサイト内にいる」という点です。  ニコニコ動画でボーカロイドや歌い手なんかを好きな人がいますが(実際、私もその一人でした)、ボーカロイドや歌い手が大物歌手なんかより上手いということはまずないでしょう。ではなぜ彼ら彼女らを支持する人が多いのかというと、作者というものが見えてくるからだと私は思っています。  作者も自分と同じフィールドにいる。なんだか親近感が湧く。そう、親近感。  まるで作者が知り合いになったかのような錯覚が、携帯小説にもあります。だからこそ、作者を応援しよう、この作者の作品を読みたい、につながるのです。
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