第4話 突然変異コンビ

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スラッシュは突然女に抱きついた。 くびれの辺りを右腕ががっちりと掴み、離さない。 「いや、ここではダメですよ、ホテルいきましょ? それに、お金……」 ああ、とスラッシュは曖昧な返事をした後、自身の左手の中指の甲の 肉を口先で軽く噛み、そしてそのまま引っ張り上げた。 まるで手袋のように彼の左手はするりとぬけ、そこには石灰色の巨大 な刃が生えていた。 等間隔で切れ目のような線が入っているそれは、巨大なカッターナイ フを彷彿とさせる。 叫び声をあげようとする女の口に、スラッシュは素早くカッターをね じ込み、そしてそれを勢いよく揺り動かした。 声にならぬうめき声とともに咥内から血が大量に噴き出し、やがて頬 が安物のビニールのように引きちぎられた。 スラッシュは止めることなく、血のあぶくを吐き続ける女の体へ何度 も何度も刃を突き刺した。 素早く、力強く。 息を荒げつつ刃を抜いた時には、女の体は出来損ないのミンチの如き 様を呈していた。
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