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時々ね、こうやって歌っていると、本当に歌うことが嫌になるんだ。
お決まりの駅前の路上、十八時。
どれだけギターを掻き鳴らしてもさ、どれだけ声を張り上げてもさ、誰もこっちを見ちゃくれないから。
すたすたすたすた、そんなに急いでどこ行くのって。
ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ、その話はそんなに面白いのかって。
その耳は飾り物なんですかって。
どうせ下手くそですよ。
分かってますって。
がしゃがしゃ指を動かしてさ、血滲ませてさ、嫌になるんだよ。
それでも、やめようとか、やめられないとか、そういうことじゃなくて。
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