1人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
ありえないことが起きた。
背もたれが勢いよく倒れ、バックドアへ頭をしこたま打ちつけた。即座にドアが開き、そのまま車外へ放り出された。
幸い……なのかどうかは分からないが、着ぐるみがクッションになってくれたので、僕自身は全くの無傷だった。後続車両もいなかったので、最悪の事態も起こらなかった。
だけど、走り去っていくワンボックスの後ろ姿を見てしまえば、幸運体験は帳消しだ。
そりゃ死ななかったからいいようなものの、運転手は異常に気付かなかったんだぜ? どう考えたって普通気付くだろ?
最初のコメントを投稿しよう!